熱錬技術

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Heat-Treatment Technology

アルミ熱処理を強化。高いレベルの歪抑制を実現します。

新型アルミT6処理炉を導入いたしました。

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新型炉 1,300×1,500×900×2トレー仕様

「T6処理」それは昨今のアルミ鋳造品において欠かせないキーワードです。
溶体化と時効処理による鋳造品の強度アップと歪抑制により、ありとあらゆるものが軽量化に成功しています。
さらに、弊社では某ボイラーメーカーとタッグを組み、水冷時の水温管理を沸騰水に限りなく近い温度で設定しております。これは前述した歪抑制に対し大きなアドバンテージとなりました。

様々な課題に柔軟に対応

弊社ではJIS規格での量産はもちろん、試作にも積極的に対応しています。
条件を指定した、敬遠されがちな案件こそ弊社にお任せ下さい。



  • ヒートパターン再現性の向上

    従来の加熱炉では出来なかったヒートパターンを再現出来ます。
    難しい試作も処理可能となり、お客様のニーズに応える事が可能です。

  • ひずみを低減

    全国でも珍しい温水冷却を導入。(90℃以上の湯温で冷却)
    これにより、ひずみを低減できます。

  • 残留応力を低減

    温水冷却時のワークに対する冷却スピードをコントロール可能となり、残留応力を低減できます。

  • 柔軟なロット対応

    従来通りの小ロット処理に加えて、大ロット連続処理が可能となりました。

  • 高品質

    既存加熱炉よりも高性能な加熱炉を導入したことにより、今まで以上の高品質な熱処理が可能となりました。
    特殊条件を満たすことができるので、ナーバスな製品など多種多様な要求に、応えることができます。



基本となる熱処理から表面熱処理まで、金属の特性を自在にコントロール

鋼種、大きさ、形状、用途に合った的確な熱処理を、しかも超短納期で。
熱処理技能士たちが専属で各炉を担当することで、正確な処理を小ロットで行います。

  • 調質(大気焼入れ・焼き戻し)

    鋼を加熱し、水中か油中で急冷させる焼入れ。その後、焼入れよりも低い温度で一定時間保持し、鋼に靭性等所定の性能を付与する焼き戻し。熱処理の基本となる調質と呼ばれるものです。

  • 焼準(焼きならし)

    様々な加工により成形された鋼材の組織の不均一や、加工応力の除去を目的とした熱処理です。機械的性質や加工性が向上します。

  • 焼鈍(焼きなまし)

    加熱後、一定の温度まで炉内で冷却し、素材を柔らかくする処理です。
    大型の製缶品や長尺物など、極力歪みを抑えた熱処理を施します。

  • 浸炭焼入れ・浸炭窒化

    表面には強度、内面には靱性を持たせ、耐摩耗性と対疲労性を付与する熱処理です。
    熱処理後に加工がある場合は、その部分だけ浸炭防止処理を施す事も可能です。

  • 高周波焼入れ

    製品の表面、更には指定した箇所へのピンポイントの焼入れを可能にする熱処理です。

  • 無酸化焼入れ

    表面に酸化スケールを作らない熱処理です。ズブ焼きと呼ばれたりもします。
    主に加工品で、あまり変形させたくない製品等がメインで、材料によっては浸炭窒化処理と使い分けします。

  • 真空焼入れ

    真空で焼き入れを施すため、表面が綺麗で歪が少ない熱処理です。金型や、寸法変化の厳しい製品に適しています。

  • ガス窒化・ガス軟窒化

    焼入れをせずに金属の表面を硬化させる熱処理です。耐摩耗性、対疲労性、耐腐食性を付与します。高い表面硬度でありながら、歪はかなり少なくする事が可能です。

  • アルミT6処理等

    溶体化から時効硬化処理を施すT6。
    ダイキャストや、低温鋳造時における加工応力を均一化するアニール処理。
    その他材質への適正な熱処理を取り揃えております。

その他熱処理後のショットブラスト、プレステンパー、歪矯正等お客様のニーズに合わせた処理を用意しております。
上記処理内容になくても熱処理等でお困りの事がございましたら、一度お問い合わせください。



光陽産業の熱錬の特徴

全般的な熱処理に対応した充実した設備と、求められる熱処理工程を正確に設定するデータとノウハウに定評がある光陽産業。
熱処理の結果・良否は目で判断できないため、公的認証の取得や管理体制を厳格にして高い品質維持の証明としています。

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①公的機関およびお客様監査による認証・認定の取得

ISO9001の認証をはじめ、自動車・建機メーカーなど取引先各社の認定をいただいています。

②製品一つひとつから個別工程管理・検査・記録

製品一つひとつに作業指示書および作業・検査記録を残し、お客様にご報告します。また、これらの記録は15年間保存します。

③技能者のみによる熱処理作業

熱処理作業を行うスタッフは、全員が熱処理技能士の有資格者。それぞれの炉を専属で担当します。

④万全の検査体制と矯正作業体制を整備

万全の検査体制を備えるとともに、歪みの出やすい部品に関しては精度のチェックと矯正作業を実施しています。

⑤お客様を設計段階からサポート

歪みをできるだけ抑える熱処理を設計段階で提案。削りしろを減らしてコストダウンにつなげます。

生産ライン

お客様の多様なニーズに対応できる小型炉と生産ラインを各種設けています。
設備の特徴と性能を最大限に引き出し、求められる品質の熱処理を確実に行うとともに、自動化やロボット化を進めて超短納期体制を確立しています。


全自動浸炭ライン

ラインには3基のケース式浸炭炉を設置。最大で3日間の自動運転が可能で、大量需要にも対応します。また対象物を縦置きで処理し、歪み・たわみを抑えるピット型浸炭炉も稼働しています。


600W×1200L×600H

MAX 600kg

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高周波焼入れ

燃料の燃焼ではなく、高周波電磁誘導による発熱を用い、対象物の指定した部分のみを処理することのできる高周波焼き入れ装置。自動車や機械部品などの複雑な要望にも応えます。


80KW

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真空熱処理炉

通常の熱処理では酸化してしまう、対象物の表面の金属光沢を維持したまま熱処理を行うための専門設備。高真空タイプの炉を導入しており、ほとんどすべてのニーズに応えることができます。


600W×920L×600H

MAX 600kg

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ケース型ガス軟窒化炉

自動車部品・機械部品・金型など、さまざまな材料に適用でき、浸炭と比較して処理温度が低く、寸法変化、歪みが少ないのが特徴です。


600W×1200L×600H

MAX 600kg

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アルミ処理炉(旧)

ダイキャスト・鋳造品など需要の拡大しつつあるアルミの溶体化処理をこなす800kg級の専用炉。非鉄金属への技術展開は、現在社内でも重要なテーマの一つとして掲げています。


1200W×2000L×600H

MAX 800kg

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大型焼鈍炉

焼鈍炉は電気式・重油式を含め複数が稼働していますが、中でもひときわ目を引くのは40tもの(単体では8tまで)対象物を処理できる大型の重油式焼鈍炉。


3000W×6000L×2300H

MAX 40t(単体8t)

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フォークチャージ式熱処理炉

フォークチャージャーによる自動並列処理を可能とする炉です。熱処理のプロセスを大幅に省力化し、多品種・大量・緊急の熱処理業務にもフレキシブルに対応していくことが可能となっています。


1200W×2000L×600H

MAX 3t

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ピット型ガス窒化炉

機械部品などを対象とした(ただし、窒化用の材料)、高い耐摩耗性、疲労強度が必要な部品向きの熱処理です。処理時間は長いですが浸炭と比較して処理温度が低く、寸法変化、歪みが少ないのが特徴です。


800φ×1500L

MAX 800kg

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ショットブラスト装置

表面のスケール除去に力を発揮するショットブラスト装置。前処理・後処理まで含めたトータルサービスの充実も光陽産業の大きな特色です。


MAX 2000φ

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